マスクを固定して素材だけを動かす方法。
画面上の何も無い所。コンポジションの枠外では無くコンポジション内の指定の任意の場所から素材が出てくるにはどうすればよいか。
ちょっと直感ではできませんよね。
色々な方法がある様です。
一番簡単なのは
トラックマット。
これを知っていれば超簡単に作れます。
別レイヤーをマスクとして扱うことを、「トラックマット」と言います。
トラックマットの方法(ソース名は関係なし)
動かしたい素材「白くま.png」の上にマスクを作るためのレイヤーを作成「ブラック平面5」
そのレイヤーにマスクを作成「マスク2」
動かしたい素材「白くま.png」にトラックマットを与える
「白くま.png」に「レイヤー」→「トラックマット」→「アルファマット」
これで動かしたい素材「白くま.png」の上レイヤーのマスクが「白くま.png」のマスクとして機能。「白くま.png」を移動してもマスクは固定で隠したい所と見せたい所が任意に指定できます。
タイムラインのパネルの「トラックマット」の項目が変化している事を確認します。
オプション
アルファマットは、図の透明度を基準に切り取る
ルミナンスキーは、図の輝度を基準に切り取る
今回はマスクレイヤーで作成しましたが
上に乗せたレイヤー上のモノをマスクとして使用すると言う原理なので、上に乗せた画像を利用しマスクする事も可能です。
その時に上記のオプションの透明か不透明か、輝度に応じてマスクをするかどうかが変わります。
更に、上に乗せたレイヤーをマスクとして使わない=同じレイヤーの中でマスクを固定する方法
別レイヤにマスク情報を与えずに動かしたい素材にマスク情報を与える少し複雑なやり方
レイヤを増やす事なく作成できるので
一度に色々な方向から作成可能等の利点があります。
原理はマスクパス情報を移動しながら、全体を反対方向に動かして相殺する方法。
見せたい物体が飛び出るようにマスクを移動させます。この時点では動かしたい物体は移動せずに、周りのマスクが移動する様にマスクパスを動かします。次にその全体をマスクが移動する距離と反対方向に動か動かし相殺させる事によって動かしたい物体だけが動いているように見える方法。
この方法の手順は「白くま.png」にマスクパス情報を与えます。
「白くま」にマスクレイヤーを追加
わかりやすくするため動かしたい素材を見える様に半透明にしています。
マスクを「白くま.png」が見えてくるように移動します。この時は「白くま.png」は固定でマスクが動き「白くま.png」が飛び出る様にみえますね。
本当はその逆「白くま.png」を動かしたい。
なので、その全体をマスク移動と逆の方向に動かして相殺させるというもの
実際の手順はマスクパスを移動させます。「マスクパス」で位置を指定します。マスクパスは座標を持っていますのでアンカーポイントで位置を指定できます。
マスクパス→アンカーポイントを移動したい動きの位置に起点と終点を打ちます。
次に
トランスフーム→位置で「白くま.png」の全体レイヤーをマスクパスが動いた数値と、方向分だけと同じ数値で逆方向に移動させます。
例で言えばマスクパスは左に移動
動かしたい素材とマスクパスを含めた「白くま.png」素材を右に移動
結果マスクパスは左に動きながら右動いているので動いていない事になる
複雑に感じますが、原理は簡単です。マスクパスを動かして物体を見せる。そして、その塊をトランスフォームの位置で反対方向に動かして相殺するだけです。